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2008年4月21日 (月)

鈴木弘尚・ピアノリサイタル

コンサートのハシゴはつらいぜ、ヒーヒー。

デシャルム氏のコンサートが終わったのが15時35分。

そこからエッサホイサと楽器博物館2Fにある音楽工房ホールまで移動。

見えてるんだけど~(チャチャチャ)、離れてるのさ~♪急げ~!

弘尚さんの開演は16時。

ダブルヘッダー組のお客さんも多いのではないかと踏んだのですが、そうでもありませんでした。

それぞれにお客様が大勢いらしていました。

こちらではなぜか子供のお客さんをほとんどみかけませんでした。

どんなコンサートでも必ずお子さんをみかけるので、珍しいと思いました。

日曜の夕方という時間帯のせいかもしれません。

それはさておき。

プログラム
 バッハ:トッカータBWV914
 一柳慧:想像の風景
 ショパン:幻想ポロネーズ
 リスト:ダンテを読んで
 徳山美奈子:ムジカ・ナラ~ピアノのために~
 フランク:プレリュード、コラールとフーガ
 ラフマニノフ:リラの花
 ラフマニノフ:ヴォカリーズ
 ジェフスキ:ウィンズボロ紡績工場のブルース

アンコール
 ラフマニノフ:op.32-5
 ヴォロドス編:トルコマーチ
 不明(弟さんの曲?)

バッハが始まってすぐに思いました。

「訴えてくるものが圧倒的だ!」

弘尚さんのコンサートは2年ぶりぐらいでしょうか、久しぶりだったのです。

一層迫力を増した、成熟したピアニストがそこにいらっしゃいました。

それはもう、めちゃくちゃかっこよかったです。

泥だんごをべちゃっと投げつけられるような(たとえがひどすぎる)、重みをもった玉がやってくるんです。

心の泥エステですよ。

会場の大きさもピアノの響きもちょうどよくて、そう、以前トロップさんのラフマニノフを聞いたのもここだった!あれは実に感動的だった…

現代曲がちりばめられたプログラムで、変化があって面白かったです。

一柳「想像の風景」は音の響きが美しかった。

ピアノコンクール見学に通ってよかったことのひとつに、現代曲を受け入れる耳を持てたことがあります。

かきおろしの課題曲を、覚えてしまうほど聞かされますからねぇ。

ムジカ・ナラはジェットコースターのようでした。

ビートがきいていて、疾走感があり、せんとくんが踊りくるっている図が浮かびました(笑)。

(コンサート後の質問タイムで、この曲を選んだ理由について『あの鹿の角がついたキャラが気に入っていたので』と答えていらっしゃいました。)

フランク・ラフマニノフは、弘尚ワールド全開でございました。

切なく美しい音楽、さまざまな感情がしずくのように、ぽとっぽとっ、とこぼれ落ちてきます。

もう、これがヤバイんですよ。油断すると泣かされるんですよ。

美しいものをみせてくれる演奏家はたくさんいるけれど、このように内側にえぐりこんでくる演奏家はそんなにはいないように思います。

ウィンズボロ紡績工場のブルース、同じ日にこんな珍しい曲を2度も聴くことなんてあるのかしらん。

2時間前にデシャルム氏の演奏を聴いてきたばかりです。

おもしろかったのは、デシャルム氏が無機質に徹していたのに対し、弘尚さんの演奏は最初から最後まで「音階をもった曲」として聴こえてきたということ。

昆布吉先生もそうなんですが、おさえてもおさえても、気持ちが出てしまう、みたいな感じがあるのではないかしらん。

私が勝手にそう感じるだけなんだけど。

幻想ポロネーズも2度聴きました。

デシャルム氏はドラマチックな展開はせず、サラッとした感触をキープしているよう。

一方弘尚さんはしっとりした感触で、もっとまとわりついてくるというか。

(実感に近い言葉を探すと、ヒドイ表現になってくるなぁ…)

ダンテソナタは大迫力で、シビアかつ男性らしい演奏でした。

いかにもリストだなあと感じるオクターブ攻め、音量も大きいですし、ビッグウェーブがザッパーン…波にのまれそうでした。

あっという間の2時間、ぎっしりと詰まったコンサートでした。

曲間にちょこちょこ曲の解説や近況などを話してくださり、コンサート後には「弘尚氏に質問しよう」コーナーがあり、お客様からの質問に丁寧に答えていらっしゃいました。

コンサート等に足を運ばれたことのある方はご存じと思いますが、弘尚さんのお話は語彙豊かで、わかりやすく、内容も興味深くおもしろいのです。

しかも聞き上手でいらっしゃる。

今年から音大で教鞭をとられるとのこと。

弘尚先生とディープな音楽談義ができる生徒さんがうらやましいですわ。

浜松の大学でも講師をしてくださいませんか(^_^;)。

聴講しに行きます。

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