今日は7名全て聴きました。しんどかったですが、おもしろかった。
では感想をば。
一日中同じコンディションで聴けるわけではなく、昼一番はどうしても眠くなるし、夕方5~6時になるとウンザリしてくるし、演奏者に罪のない部分もかーなーりー多いので、そういう前提でお読みください(笑)。
■フー・チンユンさんはショパコンの2次まで行かれた方ですね。
ショパコンのときの映像をみて「うわ、私によく似てる!」と思ったんですよ。
でも実物見たら、全然違いました(笑)。
ピアニッシモで勝負する方らしくて、し~んとした中にコロコロッと音を鳴らすのが多かった。
でも小さくしすぎて音がしないこともしばしばあったような?
ショパンop.10-2は、ひたすら右手の上を響かせて、内声と左手を極力、極力抑えた演奏。
さるマスタークラスで「左手をたっぷり歌うように」という指導を見たことがありまして、そういうものかと思ってたので、彼女の演奏は意外かつ興味深かったです。
曲の終わりは音が自然に消えるまでキープ。全曲そうだったので、もう少しいろいろあってもよかったかなと思いました。ワンパターンだと飽きるじゃないですか。
スクリアビンのエチュードは切なくドラマティックで大好きな曲!
■シューベルトの「さすらい人」幻想曲をお弾きになるので注目していた後藤正孝さん。
さすらい人を生で聴くのは初めてで、それだけでもとても嬉しかったし、感激しました。
この曲がプログラムのラストでメインディッシュです。
始まってすぐ、とてもよく弾き込んでらっしゃるのがわかりました。
それまでの曲は正直いって音があまり美しいとは感じられなくて、繊細さに乏しい印象だったんですけど、さすらい人の出だしを聴いて、とてもよく練られているというか、研究なさっただろうという感じを受けました。
第1楽章(本当は楽章じゃないのだが都合上)、コンフォーコ!でした。最初の難所(オクターブ連続上行)はちょっとスピードを落としたものの、ほんのわずかだけ。お見事。
第3楽章は歌のセンスが一番出るところだとワタクシは思っております。う~ん、色気もなくサッサカ進んでしまうのが惜しい。
第4楽章のコーダ、オニのような連続下行アルペジオ、ここで持ちこたえてくれないと曲が台無しになっちゃうのです。盛り上がりをキープしたままフィニッシュ。迫力ある良い演奏だったと思います。
■赤いドレスをお召しの水谷桃子さん。
課題曲の「ムジカ・ナラ」がとてもよかった!
ショパンのエチュードは別れの曲。なんでこの曲にしたのだろう。
もっとピチピチした曲のほうが合ってる気がするんだけど。
全体にちょっと背伸びしたか、50分が長すぎたのか、途中から調子を崩してしまったようでした。
あれはご本人くやしいだろうなあ。
「でも大したものよ」
とはTさんの弁。そうですよね。そうだと思います。
■ウクライナのパワフル姉ちゃん、ディナーラ・ナジャーフォヴァさん。
いきなりシューマンの交響的練習曲。
浜コンでの超有名曲。前回、鈴木弘尚さんが2次予選でお弾きになって会場中の涙をしぼりとり、同じ曲を3次で弾いたコブリンがかすんでしまったという伝説があります(どちらも生では聴いてない)。
それを知ってか知らずか?結構冒険じゃないかと思ったんですけど、ディナーラちゃんの演奏も素晴しかった!
あの泣けるほど美しくて長い(笑)曲を、陰翳をつけながら、持ち前の迫力と明確さをもって弾ききりました。
でも昼食後一発目にコレだったので、特に興味のない人には辛かったかも。
寝てる人もたくさんいました。
つづいて木枯らしだったか課題曲だったんですけど、どちらも爆演系超絶で、ちょっと変化がほしいなと思ったところにサワサワ系超絶の鬼火。おおぅ♪
シメがラフマニノフのop.39-6。ブラボー!すてき~!
みなさんご自分のことをよくご存知で、ちゃんとラストに魅力が最大発揮される曲を持ってくるんですね。
今日の中では、彼女が一番よかった。手が痛くなるくらい拍手しちゃいました。
■北村朋幹さんはちょっと鈴木弘尚さんを連想させるものがあります。
お顔というより、弾いている姿が似ている。繊細な感じも似ている、気がする。
モミアゲ部分をちょっと長めにして、アダルトな雰囲気を出してらっしゃいます。
最初のドビュッシー、めちゃうま~!こういう曲、お得意なんですよね。
わたしはシューベルト好きなんだけど、知らないシューベルトはダメなんですわ。
ダメっていうのはホワイトアウトしてしまうということですな(笑)。
D.568ソナタは完璧寝てました。
最後のリスト:ウィーンの夜会が終わると満場大拍手。
繊細だけどナヨッとしておらず、あのクールなしょうゆ顔(死語)とあいまってとてもいい雰囲気出してるし、実力あるし、いや~、すごいデスね。
■時間はすでに午後4時半ちかく、かなり気持ちに疲れがたまってイヤになってきました。
スラヴォミル・ヴィルクさん?知らないし、1時間外で休憩しようかな、どうしようかな、しんどいな。。。
と迷ってる間に召集ブザーがなり、演奏が始まってしまいました。
こういう気分で聞くとろくな感想は持たないものです。
第1日目のテヒュン君がいい犠牲者です(笑)。
ずっとプログラムぺらぺらやって時間が過ぎるのを待ってました。
ポーランド人でショパンをたくさん弾いたんだけど、どれもピリッとしないの。
でも終わってみれば盛大な拍手で、手を上に上げて叩いてる人もいたし、う~む、私が疲れていただけなのか。
■「意味ない笑いはバカの証拠」を旨とするロシア人らしく、ニコリともせず(緊張ってより、そもそもする気がなさそうに見える)登場。
大トリを務めますのはニコライ・サラトフスキーさん。最終学歴:モスクワ音楽院。
似てるシリーズで、この方は演奏姿勢が昆布吉先生と似てます。
鍵盤を見つめる感じとか。全部じゃないけど。
大好きなシューマン:謝肉祭をお弾きになるので、とっても期待していました。
う~ん(笑)。ちょっと弾き飛ばしが多かったなあ。最後は立派に締めくくってました。
この方もショパンop.10-1をチョイス。これで5人目です。
2次予選最後の曲はムジカ・ナラでした。
■課題曲のひとつ「ムジカ・ナラ」、すっかり覚えてしまったわ。ミスがあるとわかるもん(笑)。
両手の上行に続いてドーンと低い音が鳴ると、そろそろ終わりの合図なんです。
般若心経の「ぎゃーてーぎゃーてー、はーらーぎゃーてー」みたいなもん。
ホッとする瞬間です(笑)。
でもこの曲、いいと思います(爆)。
リズムあり、童謡?あり、5拍子あり。なんといっても曲がわかりやすい!
浜松某所のエレベーターで乗り合わせた方たちがしゃべってました。
「・・・暗譜するのよね?」「そうなの。どうやったら暗譜できるのかしら?!?」「今年のはまだよくて、○チ△ナギ先生(前回)やノダ○ラ先生(もっと前)の曲なんてもう・・・」
課題曲って一種のイヤガラセに思えてしまう。
一箇所にとどまらず新しい曲にも目を向けさせるとか、初見力と暗譜力をみるとか、わかんないけど、ちゃんとした理由があるんでしょうけどね。
課題曲の楽譜は売店で売ってます。
誰が買うの?って思いません?私は思いました。
が、購入するお客さん、かなりいらっしゃるんですよー。
そしてこの曲が始まると、みなさん楽譜をひらいて研究なさるんです。
ピアノの先生や学生さんがかなりいらっしゃる、ということがわかるわけですね。
■すでに2次の結果は出ました。
3次で「さすらい人」を弾く方がいなくなっちゃった(泣)。残念~!
クズネツォフさんが弾く、グバイドゥーリナ:シャコンヌ、この曲知ってます。
1999のブゾーニ国際コンクールでコブリンが弾いたやつがネットにあるんです。
ウルトラ現代曲。
昆布吉先生は「1990年以降の超現代曲は大キライ」と公言なさってるので、きっとやむなく弾くことになったに違いない(笑)。
(追記:ちょいと調べたところシャコンヌは1962年作曲でした。)
ざっとみて聴きたい曲をピックアップすると
・クズネツォフ グバイドゥーリナ:シャコンヌ、スクリアビン:左手のための夜想曲op.9-2
・テヒュン(巨大厚揚げとか言っておいて 笑) プロコ:7番ソナタ、ラフマニノフ:コレルリの主題変奏曲
・ゴルラッチ ベートーヴェン:28番ソナタ、ショパン:2番ソナタ
・フアンチ プロコ:トッカータop.11
・チュン メシアン:喜びの精霊のまなざし
・タヴェルナ リゲティ:練習曲8番「眩暈」、13番「悪魔の階段」 ←名前がすごいから
といったところですね。次は21日。明日は仕事しながら骨休め。
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